|アクセスマップ|
防災コラム

2020年5月8日

「新型コロナウイルスと防災」

 12月中国武漢市で発生した新型コロナウイルスは月単位の間隔をおいてヨーロッパ、アメリカに広がり、4月の時点では世界を席巻しているといっても過言ではない。日本では1月に初の感染者が発生、3月から急増し、4月に至っても感染者数は多い状態にある。
◆感染症のパンデミック(世界的大流行)は、紀元前から幾度となく繰り返されてきた。20世紀になってからはスペイン風邪(1919年)、アジア風邪(1957年)、香港風邪(1968年)、新型インフルエンザ(2009年)など10年~40年おきにパンデミックが発生してきた。
◆日本においてもスペイン風邪では2回の流行で約45万人が死亡し、新型インフルエンザでは、死者は少ないものの感染者は多数発生した。これらの影響は人的損害のみならず、経済社会・経営・防災にも大きな影響を与えている。こうした事態を受け国は2012(平成24)年に新型インフルエンザ等対策特別措置法を制定し、諸計画、ガイドライン(BCPを含む)を整備し、新たな感染症への準備をしてきており、様々な組織レベルにおいても整備してきた。今重要なのは、こうした過去の教訓や諸制度を現在の新型コロナウイルス対策にどう具体化し、活かして対応しているかである。
◆防災については、BCPを「策定している」「策定中」の企業への質問に対し新型インフルエンザを想定している企業は、大企業で69.1%、中堅企業では49.5%とやや低い結果であった。【平成29年度「企業の事業継続及び防災の取り組みに関する実態調査(内閣府)】計画の策定は重要だが、計画策定後は実行するための態勢づくりと訓練が重要である。実行の裏付けとなるのがBCP訓練である。訓練ではBCPの実行の可能性を検証することが出来、かつその組織の対策本部長等組織のリーダーが刻々と変わる情勢を的確に把握し、スタッフを活用してその推移を見極め、適切に指示を発出する等重要な経験を積む場面となる。次にこの訓練で得られた教訓を活かす、すなわちP(計画)D(実行」C(評価)A(改善)が重要になってくる。その意味ではまさに今、国難に対しそれぞれの組織レベルにおいて、これまで培った準備(不十分な面も含め)と現実的な対応の適否が問われている。